コラム

そろそろ梅雨が明けそうですが、今年の夏は昨年並みに暑いのか心配ですね。夏は冷房や冷たい飲食で、体の芯から冷えやすい季節です。こんな時には、お灸で体を暖めて、夏バテしない体をつくりましょう。

 

＜大暑＞

 

7月23日から8月7日までが、大暑（たいしょ）の節気です。「暑気いたりつまりたるゆえんなればなり（暦便覧）」というように、最も暑い頃という意味です。

 

実際には暑さのピークはもう少し先ですが、梅雨が明けて気温がどんどん上がっていく節気です。

真夏日や熱帯夜という言葉が使われ始める頃でもあります。

 

梅雨の間は気温が低い日もあったので、急に気温が上がると体調の管理も難しくなります。

 

 

「鬼の霍乱（おにのかくらん）」という言葉があります。夏の季語で、普段元気な人が病気になることを鬼の霍乱と言います。

 

大暑は夏土用とも重なる節季なので、昔の人は「普段元気な人でも暑気あたりになりやすいので気を付けよう」という意味で、この季節に使っていました。

 

暑気あたりとは、暑さの影響で体調を崩すことで、次のような症状に代表されます。

 

☑胃腸が弱る

☑食中毒

☑熱中症

☑下痢

☑嘔吐

 

胃腸は体の中心です。同じ病気が流行っても、胃腸の丈夫な人は免疫力も強いので、その病気にかかりにくいと言われています。

暑さが厳しくなると、冷たい飲食ばかりとるとになり胃腸が弱る原因にもなります。

 

その結果、食欲不振になり免疫力が低下するという悪循環に陥ります。暑気あたりは、このような時に起こりやすくなります。

 

 

 

胃腸の働きを整えるには、冷たい飲食を控えること、よく噛んで食べること、睡眠を十分にとること、水分補給をこまめに行うこと、が必要です。当たり前のことですが、なかなか継続できないことですね。

 

しかし、暑い夏を乗り越えるには胃腸の元気を保つことが大切です。日頃から胃腸のケアを習慣にしましょう。

 

＜大暑にオススメのツボ＞

 

胃腸のケアにオススメのツボは足三里です。足三里は合谷とともによく使われるツボです。

 

主な働きは

 

☑胃の働きを整える　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

☑免疫力をあげる

☑体のだるさや疲れをとる

 

以上の作用から、大暑にピッタリのツボです。

 

 

膝のお皿の下に指を4本並べた時に、小指の横にあるツボです。

以前から、免疫力が上がることが知られています。

 

現在はモクサアフリカという団体が、アフリカで流行している結核の予防や治療に役立てるため、現地の人に足三里のお灸を指導しています。

皆さんも、足三里のお灸で胃腸の元気を保ちましょう。