お灸のススメ
お灸は「もぐさ」を使って
「ツボを温める」温熱療法
お灸の原料もぐさ
上質のもぐさは、燃やしても50~60°位の温度なので、ツボを温めるのに丁度よい温度と言えます。 ヨモギ饅頭で知られるように、ヨモギは食用としても栄養価の高い食品で、次のような栄養素が含まれています。
- 食物繊維
- クロロフィル
- ビタミンK
- βカロテン
チネオールという精油の香りは、気持ちを落ち着ける作用もあり、お灸の効果の一つとされています。お灸をするとリラックスするのは、程よい温かさと精油の香りの効果です。
こんなにすごい!お灸の効能
気血水の流れが良くなり体調が整う
気血水のバランスが崩れると、病気ではないものの、ほおっておくと病気になる「未病」の状態になります。
- なんとなく体調がすぐれない
- 肩こりがつらい
- 腰痛がつらい
- 季節に関わらず冷えがある
- 赤ちゃんができない
- 更年期症状がつらい
こんな状態は「未病」かもしれません。
お灸はツボを刺激して、「気血水」の流れを良くするため、「未病」の状態から「健康」へと身体を導きます。 その結果として、東洋医学の概念である「臓腑(ぞうふ)」の働きが良くなり、体調が整うと考えられています。
血流が良くなる
免疫力がアップする
内臓の働きが整う
リラックス効果
お灸の種類
お灸は大きく分けて「間接灸」と「直接灸」があります。
間接灸
台座灸 |
和紙で巻かれたもぐさの下に、紙の台座が付いているお灸です。市販されているお灸の多くがこのタイプです。温度が低いものから高いものまでありますが、初心者は最も温度が低いものから始めると安心です。 お灸教室では、このタイプのお灸を使用します。 |
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隔物灸 |
皮膚の上に隔物となる「ショウガやニンニク、塩の塊」を置き、その上にもぐさを乗せるお灸です。温度の調節は隔物の厚さで調節します。肌が弱い人は、かぶれることがあるので注意が必要です。 |
棒灸 |
和紙に包まれた棒状のもぐさを使って、肌にかざして使うお灸です。 輻射熱を利用するので、広い範囲を温めるのに適しています。使っているもぐさに、ヨモギ以外の植物が含まれているので、台座灸や隔物灸よりも匂いと煙が強いので、使用の際には十分に換気をする必要があります。 |
直接灸
もぐさをひねって、直接肌に乗せる昔からの方法です。間接灸や隔物灸のように、肌とお灸の間に何もないので、お灸の作用が大きい反面、熱さを感じ、やけどの跡が残りやすいのが特徴です。 モクサアフリカでは、この方法で結核治療や予防に役立てています。
お灸の歴史
平安時代になると、日本独自の方法が行われるようになり、江戸時代には鍼とともに日本独自の医学として最盛期を迎えます。 お灸は、鍼灸師の治療に限らず民間療法として広く用いられ、江戸時代に活躍した俳人の松尾芭蕉は、足三里にお灸をすえながら旅をしたと、奥の細道の中に書いてあります。
現代では「温かいお灸」や「香りがついたお灸」もあり、女性の間で広まりつつあります
お灸の作用
- 「気・血・水」の流れがよくなる
- 血流改善
- 免疫力アップ
- 自然治癒力アップ
- リラックス効果
お灸が向いている症状
肩こり | 腰痛 | 冷え症 |
更年期障害 | 不妊 | 逆子 |
頭痛 | 膝や股関節痛 | 五十肩 |
胃の不調 | 便秘や下痢 | 不眠 |
捻挫などスポーツの怪我 |
お灸教室で習うのはこんなこと
- ツボの探し方
- あなたの症状にあったツボ
- お灸の方法
「自分でできること」が目標です。