コラム

3月5日は啓蟄（けいちつ）の始まりです。梅の花が散って桜の蕾が膨らんできました。春が訪れてきましたね。

 

春になっても新型コロナウィルス感染症の心配はつきません。変異型が増えてきて心配です。うがい手洗い、マスクの着用に加え、お灸で養生して、免疫力をアップすることが益々必要です。

 

 

＜啓蟄＞

 

3月5日から春分の日の前日3月19日までが、二十四節気で啓蟄（けいちつ）の節気です。

 

啓（けい）は「ひらく」、蟄（ちつ）は「虫などが土の中に閉じこもる」という意味なので、啓蟄は「土の中に閉じこもっていた虫などの生き物が、土から出てくる」という意味です。

 

 

虫だけでなく、カエルや蛇、土筆（つくし）や山菜も顔を出す頃です。最近は見られなくなりましたが、松の木に巻いた「菰（こも）」を外すのも啓蟄の頃です。

 

菰はマコモという植物を粗く編んだ物で、現在は藁（ワラ）が使われることが多いようです。松の木に菰を巻き「マツカレハ」という害虫の幼虫を退治するのが役目です。

 

冬になると、木から土に降りてくる虫を木の幹に巻いた菰におびき寄せて、啓蟄になった時に菰を剥がして菰ごと燃やして害虫駆除をするという方法です。

 

 

しかし、残念ながら菰に入っているのは益虫が多く、害虫駆除効果があまりないということで、最近では行われることが少なくなったようです。

 

一方、江戸時代から続く冬から春の風物詩として残っている所もあるようです。

 

 

＜啓蟄にオススメのツボ＞

 

啓蟄にオススメのツボは少商（しょうしょう）です。少商は母指の外側の爪の付け根にあるツボです。

 

少商は手の親指の爪の底面（横線）と側面（縦線）の延長線が交わるところ（白丸）にあります。

 

 

手の太陰肺経（たいいん　はいけい）という経絡のツボです。肺経というように、呼吸器系の症状にオススメのツボです。

 

今年は昨年に比べて花粉の飛散量が多いようです。また大陸からの風に乗って黄砂が日本に飛んでくる時期でもあります。

 

花粉や黄砂は呼吸器に影響を与えます。

 

 

少商は花粉症の症状や呼吸器系の症状にもオススメのツボです。

 

☑喉のイガイガ

☑鼻水

☑鼻づまり

☑咳

 

 

 

また、風が強く、気温の差も激しい春は、自律神経の乱れやすい時でもあります。そんな時にも少商がオススメです。

 

 

母指の爪を反対の手で挟んで、もんでも効果があります。お灸に抵抗がある方は、爪もみから初めてはいかがでしょう。